広瀬すず、はじめての告白。【3/5】「私、負けるのが嫌いだ!」 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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広瀬すず、はじめての告白。【3/5】「私、負けるのが嫌いだ!」

大ヒット中の映画『四月は君の嘘』の公開を記念して、広瀬すずの独占インタビューを配信!

 

『学校のカイダン』
2015年1月から放送された、広瀬すずの出世作。スクールカーストをテーマに、学校に革命を起こす学園ドラマ。生徒会長を押し付けられた広瀬演じる春菜ツバメと、天才スピーチライター・雫井 彗(神木隆之介)が学校を変える! 注目のドラマとなった。

 

広瀬 第1話の最後のスピーチのシーンは本当に大きかったです。何百人っていう生徒役の人たちの前でスピーチをしなくちゃいけなくて。しかも台本に「ツバメ(春菜ツバメ)話しながら涙溢れる」って書いてあってたんですけど、はじめて本番で涙が止まらなくなっちゃったんです。主人公のツバメ(春菜ツバメ)の気持ちに自分の感情が合ってきて、涙も鼻水もぶわーって出ちゃって。すべて吐き出せたっていうか。カットがかかった後は、ぼーっとしちゃって。でも、プロデューサーさんも、(共演者の)生瀬勝久さんも「ツバメの気持ちをすごく感じたよ!」って言ってくださって。またぶわーって泣いちゃって。生瀬さんには、その前に「人を説得するときに大事なのは何?」って聞かれて、「目です」って答えたら、「そう、目なんだよ。目が人の心をつなげるんだ」って、教えていただいていたので。「あの目で、ツバメの気持ちが伝わった」って言ってくださったのが本当に嬉しかったんです。

 

——その第1話は、すごい反響でした。

 

広瀬 その後も頑張ろうって必死でした。プロデューサーさんがものすごくアツい方で、私に性格が似ていて、喧嘩するくらいにぶつかりました。それに同世代の生徒役の方がたくさんいたんですけど、その中心に自分がいることに気付いて。変な言い方ですけど、それが気持ちよく感じたんです。みんなで力を合わせて作っていくのが嬉しくて。ちゃんと「この仕事をしたい」って思うようになりました。もっと作品に出たいって思ったし、この感覚をもっと味わいたい。でも、同時に同世代の役者さんがみんなうまくて、「私、負けるのが嫌いだ!」って思いました。

 

——思うように演じれない、と。

 

広瀬 最初は、同世代の女優さん、俳優さんがいっぱいいて。キャストを聞いたときに、自分がずっと好きだった同世代の女優さん、俳優さんがみんな集まっていて。「すごい! 会える!」と思ってたんですけど、会ったら会ったでやっぱり……うますぎて悔しかったんです。最初は憧れてた人たちに「なんなのこの人たち!」って、嫉妬に変わって(笑)。

 

——いいですね、一般人感覚で迷い込んだ世界の中で、本気になって行く感じが伝わります。

 

広瀬 とにかく、セリフも多いし長いし、自分が出ないシーンがほとんどなくて、毎回ハードだったんです。でも家に帰ったらセリフを覚えつつ、完パケ(完成した映像)を見るんです。で、毎回、全然できてなくてずーんって落ち込んで。でも、何が悪かったかを全部ノートに書いて、書き終わったら、そのノートを見てるだけで腹が立つから、夜中に「むぁーー!」ってなってました。そんな生活を4ヵ月も続けたら、もう悔しさしかなくて。でも、クランクアップの挨拶のときに達成感と寂しさから大号泣しちゃいました。

 

——なかなか目覚めなかった主人公がやっと〝開眼〟しました!

 

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